木下 萩成:きした しゅうせい(70代)

  • 秋人の父
  • モチーフ:萩

・厳格な元銀行員で本編のラスボス的なキャラクター。

・妻であるくるみとはお見合いで出会う。彼女の儚い雰囲気に一目惚れする萩成。お見合いは筒がなく進み、二人は結婚。親族のいなかった萩成は木下家の婿養子となる。

・幸せな日々を過ごすが、くるみの妊娠を機に一転。子を産んでしまうと彼女の命が危ないと医師から宣告される。萩成としては彼女の身の安全の為、子をおろして欲しかったが、くるみの決心を無下にはできず、彼女は亡くなり、子の秋人だけが残った。

・くるみの死後、彼女に秋人を頼まれた萩成は、彼女の遺言通り、”自分なりの”秋人の幸せを考えて行動する。萩成にとって、「秋人の幸せ」は「金銭的な負担をかけずに、世間一般的に良い職に就かせ、家庭を築ける様導く事」であった。また内心では、成長するにつれて妻に似る秋人を見て、妻を奪った存在であり、愛した妻の希望であることから愛憎に苛まれる。上記から妻の死後は仕事にのめり込むようになり、秋人は祖父母に任せきりになる。

・秋人が中学~高校生のあたりになると、進学のことがある為、秋人へより厳しく当たる様になる。秋人の煮え切らない返答に加え、自身の仕事も忙しくなっていたこともあり、遂には秋人へ手を出してしまう。「お前さえいなければ…!」こんな思いも、こんなこともしなくて済んだのに。自身でも過ちを犯したことを理解していたが、抑えることも、後に謝ることも出来ずに、息子との間に決定的な溝ができてしまう。

・その後、秋人は祖父母宅や単身生活を送る様になり、両者が関わることは殆どなくなった。

・萩成と秋人、二人の転機となったのは、萩成が持ち出した秋人へ見合い話。中々結婚しない秋人に痺れを切らせた萩成。その際秋人は美桜と交際を始めているが、萩成は女子大生との交際等言語道断だ、と一蹴。これを機に秋人と美桜の関係が崩れてしまうが、二人は再度関係を持ち直す。後に萩成と秋人らで腹を割って話し、萩成は秋人の交際を認める。

・秋人の想いに初めて向き合った萩成。秋人の人生に自分が関わることはもうないだろうと距離を置こうとするが、話し合い以降、秋人から歩み寄ってくれたこともあり、徐々に親子の時間を過ごすようになる。秋人と話す為に彼の喫茶店に通う中で、同年代の他の父親達(美桜の父の大樹等)とも親睦を深めていく事となる。