独白(どく-はく):舞台で相手なしに一人で台詞を言うこと。モノローグ。または独り言。
今回はあきの独白ネタを二つあげたいと思います。詩的な感じなのでお恥ずかしいですが、良ければお付き合い下さい(;´▽`A“
●無意識下の恋:恋愛感情を持つ前の秋人から、美桜へ向けた独白。
―きみとの時間はとても心地が良かった。 気負わずとも自然と言葉がついて出た。 次はいつ会えるだろうか。 会えた時にはどんな話をしようか。 いつもきみを想う。 きみを想うと明るい未来のことばかり。 後ろ向きなこのぼくが。 あぁ、なんて可笑しいのだろう。 可笑しくて、楽しくて、愛おしくて…。 自然と笑みが溢れてしまう。 こんな感情を抱くのは初めてで。 ただ、この胸の高鳴りは一度感じたことがあって。 まるであの女性(ひと)のような…。 …きみの笑顔が恋しいよ。
これで美桜ちゃんに好意を抱いてないと思っている秋人さん(笑)(;’∀’)ウソヤロ
ー秋人の恋愛遍歴と「あの女性」について。
あきの恋愛遍歴は全て受け身でした。若い頃は好意を伝えられたら断れずに付き合っていたのですが、交際後は気を遣い過ぎて大体病んでしまいます。そうして交際相手が面倒臭くなったり、申し訳なさを抱き、あきを振って終わるという感じでした。その為、あき自身が相手を心の底から好きになった事は今まで一度もなく、みおに対しても無意識下で想っているという状態になっています。ただ初めて抱く明るくて楽しい感情に、後日気付くみおの好意から、あき自身も徐々にみおの事が好きだと自覚していきます。
あきが独白で述べている「胸の高鳴り」や「あのひと」は、みおの母親である「柚季」のことを指しています。実はあきは幼少期に咲良夫妻(柚季と大樹)に出会い、助けられている過去があります。あきが道に迷った所を夫妻が助けたという、とても短い関わりだったのですが、その短い邂逅で柚季に投げかけられた言葉が、今もあきの胸に残っているといった感じです。
柚季「秋人くん、君はもっと人を頼るべきね。あと本心を伝えた方がいいわ。 大丈夫、きっと君の周りは君を支えてくれる。世界ってそんなにひどいもんじゃないわ。」 *** ーあの時の約束を、ぼくは何一つ守れないまま大人になってしまった。
見ず知らずの大人に初めて自分を見抜かれた「驚きと胸の高鳴り」。柚季のこの言葉が、本編でのあきのキーワードになっていきます。そうして時を経て柚季の娘である「美桜」と出会い、惹かれていく…という、性癖全開な本編を考えております(笑)(;´▽`A“
因みにみおと出会った後、彼女の父である大樹とも仲良くなるあきですが、出会った当初は全員過去のことは覚えていません。途中で大樹だけが、過去に出会ったことがある少年と気付くのですが、あきは本編の最後の方まで気付きません。それでも無意識に「美桜」と「柚季」を重ねているといった感じです。あきが気付くのは本編終盤、咲良家で大樹と真剣な話をする際に、彼の話と柚季の遺影を見て、というシチュエーションを考えています。
●”大人”として:好意を自覚した美桜に対し、拗らせている秋人の独白(笑)
触れる手と手 。色づく頬。 潤む瞳。恥じらう表情。 ーこれは…。 この表情には見覚えがある。 ーあぁ、そうか。 ぼくはまた勘違いを…。 それは一時の気の迷い。 いつかその日が来た時に。 大人として、"間違い"を正さないと。 でも、なんでだろう…。 彼女の潤む瞳を、白く柔らかな肌を隠す髪の靡きが、 ぼくの乾き切った心を掻き立てる。 今までだって断ってきたじゃないか。 簡単なことだ。なに、関係を切るわけじゃない。 やんわりと、優しく、"正しい"道に導くだけ。 なのに、なんだって…。 こんなに切なく感じる理由は一体なんなのだろうか…。 *** 一人になり考える。 ーきみに嫌われるのが怖いのでしょうか。 ーきみが悲しむことが辛いのでしょうか。 それでも、"間違い"は正さないといけなくて…。 きみには幸せに、不自由なく生きてほしい。 陰ながらそれを祈りたい。 叶うならそれを近くで見守りたい。 それ以下でもそれ以上でもない。 ーじゃあなんで。 自問自答を繰り返す。 答えは出ない。 「はぁ…」 こんなんじゃ、"大人"として諭すこともできやしない。 「どうしたものでしょうかね…。」 ゆきにでも相談してみましょうか。 …少し恥ずかしいですが。
自分の好意には疎い癖に、人の感情には敏感な秋人さん(笑)
大人ぶってますね~というのは冗談で(笑)あきの頑固かつ凝り固まった”こうあるべき”という「べき思考」が顕著に出ている独白。傍からみれば愛想よく誰にでも優しい紳士ですが、彼の中には”自分”がなく、「大人はこうあらねばならない。」といった固定概念で自分を保っている節があります。
ーあきの父と固定概念について。
これには彼の父親が大きく関与しています。あきの父は堅物で、とある理由からあきに対して強い愛憎を抱いています。父親からの教育で、常に「お前はだめだ、こうあるべきだ。」と教えられてきたあきは、著しく自尊感情、自己肯定感が低く「他者評価」「0か100思考」「べき思考」で物事を考える様になりました。その為自身で自身のことが分からず、自己主張が極端に苦手な傾向があります。また「自分を隠している」傾向もあります。ゆきも同様の傾向がありますが、彼の場合は「相手に絶対に晒さない」という強い自我で形成されています。それに対しあきの場合は「自信がない為に物事を判別できない、言い出せない」という抑うつ的な心理で形成されている為、全く異なる傾向となっています。結果は同じですが過程が全く異なる所が、個人的には面白いと感じています。
この独白では、そんなあきの「べき思考」と「本音」がせめぎ合ってぐちゃぐちゃになっています。大体あきが一人でいる時はこんな感じで自問自答しています。そして大体悩んだり悲しんだりしています。もっと気楽に考えれば良いものを…大変な人です(笑)頑張れ主人公(。-`ω-)
あきに対して私の当たりが強いのは、後ろ向きな考え方が一番自分と似ているからかもしれません(^▽^;)アハハ これだけ弄ってますが、あきのことは大好きですよ~ほんとほんと!(笑)
あとはこれだけ自信がないあきが、みおちゃんに好意的に想われていると気付くのは意外かもしれませんが、前述したように人の感情には聡い人なんですよね。自分に自信が無い分、人の顔色を窺ったり、感情を慮るスキルが凄く高いです。これは彼の大変な性格で長年生きてきた経験がなせる技ですね。そうして読み取った感情等は必ず根拠があるので、自信のないあきでも確信できる、と言った感じです。今回の内容であればみおちゃんの行動の一部始終が根拠に当たりますね。
また「断ってきた」について。喫茶店のマスターとなってからも、その丁寧で穏やかな物腰に好意を抱く女性も多かったのですが、いづれもやんわりと誤魔化したり、はぐらかしていました。また直接好意を伝えられた場合は、相手の事を思った体を装い、断っていました。今でも受身な行動は変わっていません。
最後に「”大人”として」のなんてない後日談です(^▽^;)
みおの好意と、自身の悶々とした気持ちについてゆきに相談するあき。 一部始終黙って話を聞いていたゆき。 内心、あきの気持ちの変化に面食らっていた。 コーヒーを啜り、一呼吸置いて一言。 ゆき「…恋だな。」 あき「え?…さくらさんのことですか?」 ゆき「いや、君だ。」 あき 「え゛っ!??い、いやいやいや、そんな…。本気で言ってます?」 ゆき「無論だ。」 あき「ぼ、ぼくが…? えぇ…???」 困惑するあき。 ゆき「私も聞いて驚いたが…返答を悩んでいるのがその証拠だ。そもそも君から進んで断ったことなんて、今まで無かっただろう。言われて断るケースは多かったが…。それだけ咲良君の事を大事に想って考えているって事じゃないのか。」 あき「確かに…言われてみればそうですが…。でも相手は一回り以上も年下の子ですよ…?」 ゆき「まぁ、恋なんてそういうものだろう。」 あき「まぁって…。」 ゆき「あまり言葉をかけてはやれないが、何かあったら話してくれ。君の悩みはなんとかしたいからな。」 あき「ありがとうございます…。」 困惑しながらも、このやりとりをきっかけに自身の気持ちと向き合っていく事になるあきであった。
実は、冬馬さんは美桜ちゃんからも、秋人さんについて恋愛相談を受けているので、内心ほっこりしています。あきとみおはゆきにとって良き友人達なので、いつか報われてほしいと思っています。
脱線しまくりで読みづらくてすみません(;´▽`A“
個人的には思ったことを書ききれたので満足しています(笑)今後もキャラ毎のネタや独白もこのような感じで挙げられたらと思います。それでは今日はこのへんで。ではでは! ^^) _旦~~